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ユーロ全面安、フィッチのスペイン格下げで=NY市場

[ニューヨーク 28日 ロイター] 28日のニューヨーク外国為替市場では、格付け会社フィッチ・レーティングスがスペインの格付けを最上級の「AAA」から1ノッチ引き下げ「AAプラス」としたことを受け、ユーロが全面安となった。
 フィッチは、スペイン政府が導入する財政緊縮措置により、同国の景気回復が政府予想よりも「限定的」となると説明した。
 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア外為ストラテジスト、ウィン・シン氏は「欧州発のニュースは全般的に週初から落ち着いていたが、この日の格下げは、時に悪いニュースが発生し、市場を揺るがすリスクがあることを思い起こさせるものだった」と述べた。
 その上で「われわれは依然としてユーロに対して弱気でいる。ユーロは今後、何年にもわたり弱気相場が続くとみている」と述べた。
 電子取引システムEBSによると、ニューヨーク市場午後終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.8%下落の1.2271ドル。一時は1.2265ドルまで下落した。
 ユーロの月初からの下落率は7.7%となる見込み。下落は6カ月連続で、5月は2009年1月以来の大幅な下落率となる見通し。
 アナリストによると、ユーロの下値支持線は1.2135ドル。この水準を下回って5月の取引を終えた場合、次の下値支持線は05年11月につけた安値の1.1640ドルとなるとみられている。
 ユーロ/円はEBSで、0.9%下落し111.56円。一時111.35円まで下落した。
 ドル/円は0.2%下落し90.89円。
 主要6通貨に対するICEフューチャーズUS(旧NY商品取引所)ドル指数は0.7%上昇し86.751となった。
 スペインの格付けについてブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシン氏は「今後、複数回にわたり格付けが引き下げられる」と予想。「スペインの国内総生産(GDP)の規模はギリシャやポルトガルの約5倍もある」と指摘し、影響は大きいとの考えを示した。
 アナリストの間では、ユーロ圏の債務問題に対する懸念は今後も続くとの見方が強い。
 バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のグローバル外国為替戦略部門を統括するサマリジット・シャンカー氏は、欧州各国政府は2年ほど前から償還期限が2年以下の短期債を多く発行してきたと指摘。その結果、債務借り換えが大きな問題として浮上するとし「債務借り換えが常に試金石として市場心理に影響する」と述べた。