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6月4日の米国マーケットサマリー:株急落、ユーロ1.20ドル割れ

6月4日(ブルームバーグ):ニューヨークの為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)
為替   スポット価格 前営業日ユーロ/ドル 1.1971 1.2163ドル/円 91.81 92.71ユーロ/円 109.91 112.76
株 終値 (暫定値)  前営業日比  変化率ダウ工業株30種 9,931.22 -324.06 -3.2%S&P500種 1,064.91 -37.92 -3.4%ナスダック総合指数 2,219.17 -83.86 -3.6%
債券 直近利回り  前営業日比米国債2年物 .72% -.10米国債10年物 3.20% -.17米国債30年物 4.13% -.14
商品 (中心限月) 終値 前営業日比  変化率COMEX金(ドル/オンス) 1,217.70 +7.70 +.64%原油先物 (ドル/バレル) 71.16 -3.45 -4.62%
◎外国為替市場
  ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して約4年ぶりに1ユーロ=1.20ドルを割り込んだ。欧州の債務危機が拡大しているとの観測から、安全な通貨に資金が流れた。
  ドルと円はすべての主要通貨に対して上昇。米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回り、米景気回復のペースが減速しているとの懸念が強まったことから、経済成長に関連した通貨への需要が減退した。スイス・フランは値上がり。ハンガリー政府の報道官が、同国のデフォルト(債務不履行)の憶測は「誇張ではない」と述べたことを背景に、逃避先としてスイス・フラン買いが膨らんだ。
  サムソン・キャピタル・アドバイザーズの創業者社長、ジョナサン・ルイス氏は「欧州から悪いニュースが出てくるテンポを考えれば、ユーロは恒久的で、恐らく解決不可能な下落に陥っている」と指摘。「市場はユーロに対して非常に弱気で、悪材料探しに躍起になっている」と述べた。
  ニューヨーク時間午後3時1分現在、ユーロはドルに対して前日比1.6%安の1ユーロ=1.1973ドル(前日は1.2163ドル)。一時は同1.1962ドルと、2006年3月以来の安値を付けた。ユーロは円に対して2.9%安の1ユーロ=109円51銭(前日は同112円76銭)。ドルは円に対して1.3%安の1ドル=91円52銭(前日は92円71銭)。
◎米国株式市場
  米株式相場は急落。S&P500種株価指数は4カ月ぶり安値となった。5月の雇用者数の増加幅が市場予想を下回ったことで、景気回復が見込まれていたほど力強くはないとの懸念が強まった。
  雇用統計を嫌気し、キャタピラーとアメリカン・エキスプレスが安い。シェブロンやアルコアなど商品株も下落。原油相場や工業金属の値下がりに反応した。ウォルマートはガソリン価格や失業の影響で米国内店舗の客足が鈍ったとの発表が嫌気された。
  ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前日比3.4%安の1064.95。構成する500銘柄中497銘柄が下落した。ダウ工業株30種平均は323.68ドル(3.2%)下げて9931.60ドル。構成する30銘柄すべてが下落した。
  PNCウェルス・マネジメントのジェームズ・デュニガン最高投資責任者(CIO)は、「雇用統計の数字が成長シナリオに水を差している」と指摘。「特に欧州の状況をめぐりここ数カ月見られる不確実性の犠牲だ。より力強い景気回復を見込んでいた人は、予想を引き下げるだろう」と分析した。
◎米国債市場
  米国債相場は上昇。10年債利回りは過去2週間で最大の下げとなった。朝方発表された米雇用統計では、雇用者の伸びが予想を下回った。
週間ベースでも10年債は上昇。世界的に銀行株が売られたほか、オルバン・ハンガリー首相のシーヤート報道官がデフォルト(債務不履行)に関する観測について、「誇張だとはまったく考えていない」と発言、安全逃避先としての米国債需要が再び拡大した。債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース氏は、各国の国債市場のなかでは米国債が「最もましだ」と述べた。
野村ホールディングスのジョージ・ゴンキャルベス氏は、「非常に良好な結果への期待が外れた雇用統計や欧州でなお続くソブリン債リスクが国債市場にとっては支援材料だった」と述べ、「雇用市場の転換点になると、かなり期待されていた雇用統計だったが実際は予想以上に弱い内容だった」と指摘した。
  BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後2時48分現在、10年債利回りは前日比15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.21%。同年債(表面利率3.5%、2020 年5月償還)価格は1 9/32上げて102 13/32。
◎金先物市場
  ニューヨーク金先物相場は反発。ユーロ下落を背景に代替投資先としての需要が戻り、前日の1週間ぶり安値から値を戻した。
  ユーロの対ドル相場は2006年3月以降で初めて1ユーロ=1.20ドルを割り込んだ。欧州のソブリン債危機が域外にも広がるとの見方が背景にある。欧米で株安となり、大半の商品相場は週間ベースで値下がりした。
  インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズのヘッドディーラー、フランク・マギー氏(シカゴ在勤)は「ほかの通貨がすべて下げると金が強くなる」と指摘。「質への逃避先としての金への需要はまだある」と語った。
  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物相場8月限は前日比7.70ドル(0.6%)高の1オンス=1217.70ドルで取引を終了。一時は1%安の1198.10ドルと、5月25日以来の安値まで下げる場面もあった。週間ベースでは0.2%上昇。
◎原油先物市場
  ニューヨークの原油先物相場は4カ月ぶりの大幅安。5月の米雇用者数の増加幅が予想を下回ったことで、景気回復ペースが減速するとの懸念が高まった。
  原油は一時4.7%安。米労働省が発表した5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比43万1000人増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は5月は53 万6000人増加だった。ユーロが対ドルで4年ぶり安値を付けると代替投資先としての商品の魅力が弱まり、原油は下げ幅を拡大した。
  ドイツ銀行のエネルギー担当主任エコノミスト、アダム・シミンスキー氏(ワシントン在勤)は、「原油相場は雇用統計を嫌気した」と指摘。「相場反発の強さについて、市場のとらえ方は変わってきている」と語った。
  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日比3.10ドル(4.15%)安の71.51ドルで取引を終了した。週間ベースでは3.5%下落。この日は2月4日以来の大幅安となった。
ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007
参考画面:記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern+1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.netEditor:Tsuneo Yamahiro記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京 大久保 義人 Yoshito Okubo + 81-3-3201-3651okubo1@bloomberg.ne
更新日時: 2010/06/05 05:57 JST